【書籍レビュー】「ストレス0!で内臓脂肪が落ちる食べ方」を栄養士目線で見る
皆さんこんにちは!かすけです!
今日も健康に仕事してますか?
本日は、書籍レビューをしていこうと思います!
読んだ本は・・・
栗原毅監修
「ストレス0!で内臓脂肪が落ちる食べ方」:2週間でお腹が凹む医者が教える食事術
最近流行りの医者が教えるシリーズですね。
管理栄養士として病院で働いていた私の意見を織り交ぜてレビューしていきます。
まず感想としては・・・
★★★☆☆
★3つでした!!
ストレス0で内臓脂肪が落ちる食べ方というタイトルは納得です!
しかし、
2週間でお腹が凹むかどうかは定かではありません。
詳しく見ていきましょう。
<目次>
✅この本の概要
✅主眼
✅感想
✅まとめ
✅ この本の概要
第1章から第2章にかけて
内臓脂肪とはどのようなものか?どんな弊害を人体にもたらすのか?
という説明が様々な図表を利用して書かれています。
pick up!(青字は本文引用です)
第1章12P 内臓脂肪の原因は糖質だった
内臓脂肪の原因は、糖質です。
これは皆さんにも多い誤解なのですが、
油物が中性脂肪の一番の原因だ!
と思っている人が結構います。
これは概ね正解ですが、実は一番の原因は、
糖質過剰であることが多いです。
ご飯を食べた後、消費されなかった糖質や脂肪は肝臓によって一旦中性脂肪と合成され各器官に運ばれてエネルギーとなります。そこで消費しきれなかった中性脂肪が内臓脂肪、皮下脂肪として蓄積されます。
現代の皆さん実は、
油物の食べ過ぎ < 糖質の食べ過ぎ
である人が多いです。
そのため、本書では糖質に注意することを切り口に進められています。
✅ 主眼
第3章からが主眼となります。
糖質の割合を低くする
本書では、一般的な割合として
炭水化物:たんぱく質:脂質=6:2:2
から
炭水化物:たんぱく質:脂質=5:3:2
と
炭水化物を減らし、たんぱく質を増やすことを推奨しています。
* 炭水化物と糖質の違い
「糖質と炭水化物の違いって?」
炭水化物=糖質+食物繊維と定義されています。
エネルギー面から見れば食物繊維のエネルギーは、ほぼ0kcalに近いので、炭水化物=糖質と表記されることが多い。
糖質を抑えた菓子(soyjoy)などはきちんと食物繊維と糖質の量を分けて表記されています😀
本書では、比率から炭水化物を約15%減らすことを推奨しています。
これは、米飯200gを米飯170gとほんの少し減らす程度ですね。
*栄養士としての意見
中性脂肪の原因は糖質であるということには納得です。
しかし実際割合で計算したとしても、
食べる総量が多ければあまり意味はありません。
やはり、身長などからその人の適正エネルギー量を示した後、上記の方法を行ってもらう必要があると思います。
参考:身長から出す適正エネルギー
(身長m)×(身長m)×22=(理想体重kg)
(理想体重kg)×25-30=適正エネルギー
減量が必要な方は25程度。よく動く方は30の方へ。
*この計算式は、あくまで目安です。
お酒の飲み方
本書ではお酒は糖質は入っていなければOK!というスタンスです。
お酒を飲んでも太らないコツ
・朝食と昼食をきちんと食べる
これは、3食きちんと食べなければ夕食に偏り、又飢餓状態の体が急いで糖質を吸収してしまうため血糖値の上昇から内臓脂肪の蓄積につながってしまうから。
・飲む前にも食べておく=空きっ腹にお酒はだめ!
空きっ腹にお酒を飲むと、二日酔いや胃が荒れる原因になります
・遅くまで飲まない
本書では、22時〜深夜2時は脂肪が溜まりやすい時間とされています。
・飲み終わりのシメはなし
確実に糖質とついてに塩分の摂りすぎに繋がります。
お酒には、製造過程の違いで糖質を含む醸造酒と糖質を含まない蒸留酒
に大きく分けられます。
醸造酒・・・ワイン、ビール、日本酒のような果実酒は甘い味がとても飲みやすく美味しい
蒸留酒・・・ウイスキー、焼酎など製造過程で糖質が除去されているお酒
本書ではもちろん、蒸留酒が奨められています。
お酒のおつまみ
最後におつまみです。
本書では、おつまみとして糖質を避けることが推奨されています。
主な例として
食べて良いもの・・・枝豆、唐揚げ、卵焼き
食べて悪いもの・・・スパゲティ、ポテトサラダ、果物
又、食事の順番として
たんぱく質→食物繊維→糖質という方法を推奨しています。
*栄養士としての意見
お酒は必ずと言って良いほど好きな人に聞かれます。
内臓脂肪という話題に関してはお酒は可能とは言えますし、上記のような食べ方、考え方は納得と言えます。
しかし、内臓脂肪は減るかもしれませんが、脂質の推奨はあまりオススメできません。
本書でも唐揚げは可能と出ていますが、唐揚げとハイボール(ハイカラ)の組み合わせは残念ながら食欲を止めることが難しく、食べ過ぎると勿論太ります。
例にも出ていました、枝豆や卵焼き、他にもお刺身のような他のような油気の少ない食事が妥当と考えられます。
まとめ
タイトル通り、内臓脂肪が落ちる食べ方としてとても読みやすい内容の本でしたが、
言い換えれば糖質をある程度抑えればそれで良いとも解釈できる本だったように思います。勿論、糖質を抑えることが第一だとは考えられますが、同時に体重を減らすには運動などマイナスのエネルギーをもう少し加えていく必要があります。
又、食事の総量についての調節も必須なため、この本のみで内臓脂肪が簡単に落ちるとは考えにくい部分の見受けられました。
もし、検査値や不都合な症状が出ているならば、背景をしっかり考慮した上で指導してもらえる栄養指導を受ける方が初めての方としては正解ではないかと考えられます。
少し辛口レビューでしたが以上です!
バイバイ!